ホスピタリティ業 横の関係で生きていく時代になる
こんにちは~いっきゅうです
サービス業って言葉がありますが最近あまり使わなくなりました。日本人が使うサービスとは和製英語らしいく「無料」とか「値引き」そんな意味があります。
なのでサービス業って変な言葉なんですよね。無料業?ボランティアですかね。
サービスにはたくさんの語源がありますが中でも「奴隷」が最古とされています。
つまり「奴隷業」です。嫌な感じですね。
その後「召使い」や「奉仕」の語源からサービスが日本でも使われるようになったのでしょう。
21世紀に入りあまり使われなくなったサービスという言葉。奴隷にせよ召使いにせよ縦の主従関係になります。時代の流れとともに縦から横の関係へ変化しつつある現代においては使われなくなってきているのも必然なのかもしれません。
これからの時代はサービスに代わり「ホスピタリティ」が使われるようになってきました。語源は「お客様の保護者」です。
ホスピタリティで有名なのがリッツカールトンやディズニーランドです。どちらもお客様に「満足」を与えるだけでなく「感動」を与えることを重視しています。
人間関係は横の関係
「お客様は紳士淑女です。紳士淑女をおもてなしする私たちもまた紳士淑女です」をモットーとしています。これはリッツカールトンのモットーですがまさに「横の関係」ですね。媚び諂うことなく人としては対等であることが大事であり役割としておもてなしをするのです。
仏教では諂うは修羅界であり戦いの道で相手が優れていようとも見下し「縦の関係」をつくろうとします。20世紀は戦争の時代でした。まさに国家間でも縦の関係を作り支配と蔑む奴隷制度の時代でした。修羅の如く武力でもって人間関係を築いてきた時代の終わりを迎えてきていることに気づかなくてはなりません。そのことに鈍感であれば人として必要とされなくなるでしょう。AI化が進む中で我々人間はどこへ進むのかを自身で決断する時代なのです。
仏教の人界へ進む時代
修羅界を越えこれからは「人界」へと進む時代の幕開けです。「平かなるは人」なのです。縦の関係を手放し横の関係を築いていくのです。しかし長年我々は縦の関係で教育を受けてきました。それを変えて行くのは容易なことではありません。人も企業も縦から横へ進み人工知能も我々が支配するのではなく共存していくパートナーと考えてみてほしいのです。でなければ我々人類は一瞬でAIに支配されてしまうでしょう。いやもうそうなのかもしれません。
アドラー心理学の横の関係とは
横の関係で忘れてはいけないのがアドラー心理学です。アドラーの言う横の関係は例えば「〇〇さんとは横の関係を築けている」けど「〇〇さんとは縦の関係だな」といったことはなく全ての人に対し横の関係でなければそれは縦の関係で接しているのです。解釈を間違ってほしくないのですがあくまでも立場上の上司や部下、師や弟子、親子といったことはあります。それは役割としての上下関係であり、一人の人間としては皆上下はなく平等なのだということなのです。
天は人の上に人をつくらず 人の下に人をつくらず
福沢諭吉の「学問のすゝめ」の有名な言葉ですがここでも人は横の関係であり平等であるのだと言ってます。だからといって立場上の上下がないとは言っておらずこんなことも言ってます。
「されば賢人と愚人との別は学ぶと学ばざるとによりてできるものなり」
努力して学んだものは立場は上にはなるのです。だからといって愚人を蔑んだり罵ったりして良いわけがありません。偏差値教育主義や高学歴、高収入といった20世紀に1つの指針となったものはもうなくなりつつあるのです。大企業も学歴主義から人格主義を重要視しているのも頷けます。
東日本大震災から学んだことを忘れずに
東日本大震災があり被災地では助け合い寄り添いあい生きていく瞬間がありました。お金があっても電気も水もないそんな時を過ごしたのです。それは正しく横の関係で人々が協力し合っていたと私は思います。食料や水を分け合い、お風呂を貸したりそんな普段はしないような生活を私たちは経験しました。でもあれから8年になろうとしている現在は街も元に戻り風化してしまったように感じます。「ホスピタリティ」の精神を忘れずにあの震災を忘れずに生きていきたいものです。